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2007年06月01日

ドイツの医療制度を検証する(その2)

前回、ドイツの医療制度を調べてみましたが、前回言及しなかった他の特徴としては、医薬分業があります。医者は処方箋を発行するだけで、薬は薬局で処方してもらいます。当番制で24時間薬局は開いています。医者は何種類も最初から薬を処方するようなことはせず、抗生物質もなるべく使わず人間の自然治癒力を重んじるようです。


医療費ですが、患者は4半期ごとに(1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)最初にかかる時に10ユーロ(約1630円)払うだけです。


ドイツと日本の医療保険の相違点は大きく5点あります。


1.皆保険ではない。
10%は民間の医療保険に加入しています。年収73800マルク(540万)を超えるサラリーマンは任意加入が認められています。実態は98%の人が医療保険に加入していますので、1/3もの人が未加入のアメリカとは大きく違います。


2.自治体直営ではない。
保険組合のような公法人です。自治体直営ではないので、他の税収絡めた自治体収支の影響は受けず、純粋に保険事業に専念できます。


3.国庫補助はありません。
国庫補助がないだけに保険料率は年収の平均13%くらいとなっており、平均6.6%の日本の倍ほどの料率になっています。


4.保険者を選定できます。
日本の場合は、ほぼ強制的に保険者は自治体に限定されますが、ドイツでは任意の保険者である疾病金庫を選択できます。


5.出来高払いではない。
団体総額請負となっており、出来高に関係なく総額を医療機関に払う仕組みになっており、従って疾病金庫はレセプトを点検する業務はありません。


以上のような違いがありますが、患者の側から見たときに大きな違いは保険料の負担率ですね。日本では給料の8.5%が保険料の負担率ですが、ボーナス分はカウントされておらず、ボーナスも含めた年収に対する負担率にすると平均6.6%まで下がります。それに比べてドイツでは平均13%となっており、最低でも5107マルク(357500円)と結構な負担になっています。日本では最低93840円まで下がります。


かたやGDPの11%台、かたや6%台ですから国民一人当たりの負担率も違ってくるのは当然の結果とも言えます。


あと、気になるのは出来高払いではないとの事です。総額が払われるとの事ですので、医療機関は高度な医療を行なえば行なうほど収入は一定なのに支出だけが増える事になります。それで果たして患者にとって満足な水準の医療を受けられるのか心配になります。医療技術水準は医療機器や薬剤も含めて世界最高峰のようですが、実際に供与されるのか関心のあるところです。


プライマリーケア(家庭医)、医薬分業、薬剤の参照価格、医療費の包括化など近年でも、かなりの部分を日本はドイツを範としてその制度を導入したようです。

(主な引用記事は)リンク


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