2007年07月30日
地方分権改革の行方は?その3
10年以内に道州制に移行 自民党調査会が中間報告(2007年06月21日)
自民党の道州制調査会(会長・杉浦正健前法相)は20日、第2次中間報告をまとめ、安倍首相に渡した。国の役割を外交や安全保障などに限定して地方に権限を移譲し、10年後までに道州制に移行することが柱。6~8年後に道州制推進基本法の制定を目指す。
中間報告では、都道府県の代わりに広域自治体の道州を置き、その下に基礎自治体を配置。国の出先機関は廃止し、その機能を道州か基礎自治体に移管することとした。一方、当初は国と地方の役割分担を項目で挙げる予定だったが、道路建設など社会資本整備の分担で異論が相次ぎ、項目化は見送られた。
報告を受け取った首相は「まだ関心が低いが、話をすると興味を持つ人は多い。廃藩置県と同じで、基本的な仕組みを作りたい」と応じた。
外交と防衛、警察だけに中央政府の仕事を特化し、福祉や公共事業を自治体に行わせる。但し、自治体には十分な税収を与えないだろうから、福祉や公共事業はどんどん衰退する。それに反比例して防衛や警察に関する権力だけが肥大化していくだろう。
自民党が道州制を導入しようとする狙いはそこにある。
現在のように、財源を中央政府が握り、地方政府が自立できるだけの十分な財源が与えラれていないにも関わらず、必ず行うべきことについては決められているという状況で、仕事やそのための権限を自治体に移したところで、自治体の決定権は拡大しない。実質上は業務をどのように削減するかという決定権が与えられるだけであり(それすらも与えられないかもしれない)、住民にとっては不利益となる決定を助長するだけである。(リンク)以上引用
今年、政府の地方分権改革推進委員会が発足、国・地方財政の三位一体改革などに続く分権の第2期改革がスタートしたが、ここにきて、この改革が、道州制への布石になっていることが、はっきりとしてきた。しかも、非常に早いスピードで・・・
日本の骨格が、根本から変ろうという状況に対して今回の参院選挙では、全く取り上げられていない。政治家と官僚機構の戦いが、待ち受け受けているのは、明らかではあるが、背後に、何か見えざる手が働いているのか?非常に不気味である。これからの動向に注目していくことが必要であろう。
- by orisay at 12:16 in 03.国の借金どうなる?



コメント
参院選前に各党の地方分権に関する政策提案を掲示したブログをみました。
驚くことに、目的や具体的な姿についてはそれぞれ異なる点があるものの、地方分権に関しては共産党まで含めて全政党が賛同している。
反対しようものなら、マスコミから袋叩きにあい、選挙での敗因になりかねないということでしょうか。
地方分権はなぜ必要なのか、改めて考えてみることが必要だと思います。
特定の都市に一極集中してない国々(例:アメリカ, ドイツ, カナダなど)を鑑みると、日本やフランスのような中央集権体制ではなく、地方分権型の政治(行政)体制であることが分かります。これは一例として以下のような理由が考えられます。
現状の日本では東京に行政機能の全てがあるので、民間企業も東京に本社を置かざるを得ません。しかし、本質的な地方分権が行われれば、地方に本社を置こうとする企業が現れることも考えられます。
税収を国家規模で考えれば、東京のみが極端に高い利益を生む状態と、各地方が並行して高い利益を生む状態は同じことです。むしろ、貧しい自治体に対して与えられる特別予算(地方交付)の金額が減少する分、国家予算の対費用効率が向上するかもしれません。
もっとも、それがうまく行くかどうかは未知数です。また東京中心の価値観を持っている官僚の方々が既得権をそう簡単に手放すとも思えません。地方分権にしても、首都機能移転にしても東京都民の不利益にしかなりません。この不公平感を払拭する手段がない限り、国政は動かないままでしょう。