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2007年08月04日

今年も原油価格が高騰していっている

参議院選挙の政局に目が行っている間に、原油価格が、昨年7月の高値を更新した。

NY原油の終値78ドル台 1年ぶり最高値更新

>【ニューヨーク31日共同】31日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、指標となる米国産標準油種(WTI)9月渡しが急反発し、前日比1.38ドル高の1バレル=78.21ドルで取引を終えた。昨年7月14日につけた終値の最高値77.03ドルを約1年ぶりに更新し、78ドル台に乗せた。一時、78.28ドルまで上昇、時間外取引を含めた時間帯での最高値78.40ドルにも急接近した。

>中国など新興国の需要拡大やイラン情勢など産油国側の供給不安もあり、原油価格の高止まりを警戒する見方も出ている。

ここで、NY原油(WTI)の価格推移を、98年から08年までの長期推移と08年の短期推移について、図で見てみます。

チャート図は、FUJI FUTURES CO.,LTD.さんの当限(その月内に決済される先物取引)の価格チャートです。

NY原油(WTI)当限つなぎ 月足 表示期間:97/09/02~07/08/03

WTI001.jpg

NY原油価格は、2000年~2003年までは、20ドル~35ドル/バーレルのゾーンで推移していたが、04年から上昇基調に入り、06年7月には、77ドルの最高高値をつけた。その後、06年の年末にかけた価格が下落し、60ドルを割り込んだ。
しかし、今年の3月を起点とし、再度上昇過程を辿っている。

07年に入ってからの短期的な動きは、下の図です。

NY原油(WTI)当限つなぎ 日足 表示期間:07/02/13~07/08/03

WTI002.jpg


04年からはじまる原油価格の高騰は、世界の原油需給に大きな構造的変化が起こっていると言える。


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世界の原油需給の構造的な変化とは何か?

OPECの供給抑制、原油価格は90ドルに?


Stanley Reed (BusinessWeek誌、ロンドン支局長)
Oil: OPEC in Charge, $90 on the Way?

 この数カ月、原油市場は激しく動いた。2007年初めに1バレル60ドルを割り込んだ原油相場はその後大きく戻し、米国産標準油種(WTI=ウエスト・テキサス・インターミディエート)は現在1バレル76ドル前後。昨年8月以来の最高値で取引されている。

 さらに驚くべきは、比較的重質で低品質の原油を対象にしたOPEC(石油輸出国機構)バスケット価格が7月19日に、1バレル73.23ドルという史上最高値をつけたことだ。OPECバスケットは通常、北海ブレントやWTIといった欧米のマーカー原油よりかなり割安に取引されるが、米国や新興市場の旺盛な需要が消費を押し上げたことによって価格差が縮小した。

需給バランスが崩れ、原油価格は高騰へ?

市場心理は比較的短い間にほぼ180度転換した。昨年秋時点では、需要の伸びの鈍化とともに、OPEC非加盟国による供給過剰が懸念されていた。しかも、OPECは西欧諸国の備蓄タンクを十分満たすだけの原油を生産する意欲があるかに見えた。

 ところが数カ月後、そうした読みがすべて間違いだったことが明らかになり、商品トレーダーは原油先物の買いポジションを記録的な水準まで膨らませた。期待されていたOPEC非加盟国(レオンロザ註;北海、ロシア、中央アジアを指しているか?)からの大量供給は、プロジェクトの遅延や減産、油田の老朽化に伴う生産量の急減により実現しそうもない(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年6月28日「The Problem's Not Peak Oil, It’s Politics」)。

 英投資銀行バークレイズ・キャピタルのアナリストであるポール・ホーンセル氏とケビン・ノリシュ氏は、OPEC非加盟国の新規供給量を2007年はせいぜい日量50万バレル程度、2008年にいたってはゼロと見積もっている。

 一方、需要は堅調な伸びが見込まれ、今年と来年は日量150万バレル前後の新規需要が生じる見通しだ。だが、これだけの新規需要を満たせるかどうかは、ほぼ全面的にOPECの意向にかかっている。OPEC産油国は年初の相場急落で痛い目に遭ったため、供給の引き締めにかかっているのだ。

 「世界の原油生産量は昨年より日量100万バレル以上減少しているが、逆に世界の需要は日量100万バレル以上増えている」。米ゴールドマン・サックス(GS)ロンドン支店のアナリスト、ジェフ・カリー氏はこう指摘する。

原油価格が急上昇した場合、採算ラインにのっていなかった新規油田への投資が行なわれ、原油供給総量が大きくなり、その結果、高騰した原油価格が下落し、安定価格帯が形成される。これが、1974年、1980年の二度のオイルショック後の安定構造であった。

ビジネスウイークの記事によると、「期待されていたOPEC非加盟国からの大量供給は、プロジェクトの遅延や減産、油田の老朽化に伴う生産量の急減により実現しそうもない」。

この、油田の老朽化問題は、テキサス油田でも起こっており、OPEC主要国の既存油田でも、起こっている可能性が高い。

どうも、今現在は、世界の原油供給能力が、ほぼピーク段階にあり、1~2年という短期では、供給拡大余力ゼロという段階に入ったいる。

世界の原油埋蔵量(採算ラインにのる埋蔵量)と可採年数を改めて、検証する必要性が高まっています。

コメント

1973年のオイルショックの時には「あと30年で枯渇する」と言われていましたが、30年以上過ぎた今では「あと40年で枯渇する」などとも言われていますね。

「埋蔵量」って増えてる?
いったい、どうなってんの?

まずは事実を知りたいところです。


  •  2007年08月04日 23:32

空白(名前欄)さん、こんばんは。(なんとも呼びかけにくいので、次回は、何でもいいですから、ハンドルネームをお願いします。)

確認埋蔵量と枯渇年数を扱うには、数字の抑え方が少し必要です。

確認埋蔵量というのは、その時点での原油価格を前提にして、採算にのると予想される油田の埋蔵量です。

そして、枯渇年数(可採年数)は、その確認埋蔵量をその年の消費量で割った年数です。

ですから、探索できた潜在的な油田が300単位と同じであっても、1バーレル当たり25ドル時の確認埋蔵量は100単位、それが75ドル時点になると確認埋蔵量200単位となりえます。

日本の石油業界の公式数字では、以下です。

1975年の確認埋蔵量6,587億バーレル、可採年数34年。2005年の確認埋蔵量12,925億バーレル、可採年数49年です。

この辺の解説は、「石油はいつ枯渇するか」(永井俊哉さん)のブログが参考になります。

http://www.teamrenzan.com/archives/writer/nagai/petroleum.html

探索済みの潜在油田と現在価格から、枯渇年数が試算されますので、その情報を一番把握しているメジャー(国際石油資本)が、情報操作・数字操作をしていると見る視点も欠かせませんが。

  • Leonrosa 2007年08月05日 00:09

ご丁寧にありがとうございました。
よく分かりました。

>メジャー(国際石油資本)が、情報操作・数字操作をしていると見る視点も欠かせませんが。

聞くところによれば発表する機関でいろいろと異なるらしいですが、やはり情報操作ですか。
次はその思惑を知りたくなりました!

  • チバ 2007年08月08日 21:14

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