2008年06月27日
食料自給率について突っ込んでみる
日本の食糧自給率(カロリーベース)は40%を切っている、というのは良く聞く話。
こう聞くと、
「こりゃまずいんでは!?」
と危機感を煽られるのだが、こうした「危機感煽られ」状態には、たいがいの場合カラクリが潜んでいる。
温暖化⇒CO2削減!とかね。
そんなわけで、今日はちょっと落ち着いて調べてみることにします。

そもそも「食料自給率(カロリーベース)」とはどういう風に計算するのか?
【生きるために必要なカロリー数のうち国産食料品が占めるカロリー数】×100(%)
だと思ってませんでした?
僕はそう思ってました。
実は、、違うんですね。
【取得したカロリー数のうち国産食料品が占めるカロリー数】×100(%)
なんだそうです。
要は、食った食べ物のうち、国産品が占める割合。
なので、食いすぎたとか、本来必要ない分まで母数に含まれてしまってます。
では、本来必要となるカロリー数のみを対象とするとどうなるか?
Kousyoublogさんが追究されてますので引用させていただきます。
これ、カロリーベースでやるなら、これとは別に、例えば「国民一人1日あたりの国産熱量÷一人当たりに必要な熱量」つまり「必要カロリーベースの自給率」、という数値も必要なんじゃないだろうか。「平成19年度学校保健統計調査速報 2 調査結果の概要-文部科学省」の17歳の数値を、「日本医師会」を参考にカロリーを出してみると
17歳男子
1.708×1.708×22=64.179808kg■必要カロリー
軽度な活動(一般事務、技術者、幼児のいない主婦)1605~1925
中程度の活動(製造業、サービス業、幼児のいる主婦)1925~2246
重い活動(農業、漁業、建設作業)2246~2567
重労働(スポーツ選手)2567~
17最女子
1.58×1.58×22=54.9208kg■必要カロリー
軽度な活動(一般事務、技術者、幼児のいない主婦)1373~1648
中程度の活動(製造業、サービス業、幼児のいる主婦)1648~1922
重い活動(農業、漁業、建設作業)1922~2197
重労働(スポーツ選手)2197~2000kcalぐらいが一人当たりに必要な数値と考えて、国産熱量が1000kcalだとすると、必要カロリーベースの自給率は50%となりますね。さらに、最低ラインを1600kcalにすると62.5%。今供給熱量は2500kcalで1000kcalが国産だとすると輸入の60%が絶たれても最低限のカロリーは確保出来る・・・
必要な分だけ摂取するようにするだけで、いきなり自給率あがるんですね。
これ、実感にもあってますね。ちょっと思い出すだけで無駄に食べまくってる記憶が。。。
なるほど~。危機感、少し緩和。
続いて、その必要となるカロリー数について突っ込みます。
必要だ、と思い込んでいたカロリーがすべて人体のために使われているか、というと、そうでもなさそうなんですね。
興味深い投稿が るいネットにありましたので紹介します。
「消化という作業は、胃腸に想像以上に大きな負担をかけるものなのである。 当たりまえの食事をしていてさえそうなのだから、肉食をすると、胃腸の負担は何倍も大きくなる。 蛋白質は、そのまま蛋白質になるのではなく、いったん炭水化物に還元されてから、改めて体蛋白につくり変えられる。 本来ならば必要のない『炭水化物への還元』という余計な作業を負わされるので、肉食に偏った食事の消化作用においては胃腸の疲労度はそれだけ大きくなる。」(『クスリをいっさい使わないで病気を治す本』森下敬一 著・三笠書房・P.26)食事を取らないということは、不健康なことだとこれまで教えられてきたが、過剰に「食べる」ことによって消化のためのエネルギーが必要になり、内臓で食べ物を消化するための食事という、浪費のための浪費をくり返し返していたのかもしれない。
必要以上に食事を取ることの無駄さ、はもちろんですが、肉食をすると2重にカロリーが必要になるってところに注目です。
さらに、この「肉を作るために必要な穀物量」がべらぼうです。
引き続き、るいネットの別な投稿から引用。
また、「霜降り和牛1キロを作るために牛は8キロの穀物を食べさせられる」とあるが、この「8キロ」という数字は、換算の仕方でいろいろ変わってくる。たとえば、前出の「日本人の食卓の現実~食料自給率と食料安全保障~」によれば、トウモロコシの量で換算した場合は、各家畜の肉1kgを生産するのに必要な穀物の量は、以下のようになる。畜産物(部分肉等)の1kgの生産に要する飼料穀物の量:
牛肉11kg 豚肉7kg 鶏肉4kg 鶏卵3kg
トウモロコシ100g当たり99カロリーなので、1kgで990カロリー。食肉1kgのカロリー数とそれを作るために必要なトウモロコシのカロリー数を計算すると、
牛肉1kg≒3,000カロリー ⇔ トウモロコシ11kg=10,900カロリー豚肉1kg≒2,000カロリー ⇔ トウモロコシ7kg=6,930カロリー
鶏肉1kg≒1,700カロリー ⇔ トウモロコシ4kg=3,960カロリー
となります。
ということは、肉の代わりに穀物を食べるように食生活を変えれば、かつ、その穀物の国産品率を上げれば(端的に言えば米食の比率を増やせば)、計算上はカロリーベースの食料自給率はさらに上がることになります。
(ちなみに輸入した飼料穀物で育てられた家畜は、日本生まれでも国産品とはカウントされず、自給率には反映されません。)
肉食を控えるのは、ちょっと不安な気もしますが、元々人類は穀物が中心の食生活だったらしいですし、
そもそも肉食は戦後になってからアメリカの策略で広まったもののようです。
まとめると、
1.必要なだけの食物を摂取する2.2重にカロリーを必要とする肉食を控える
3.代わりに穀物、できれば国産の米を摂取する
というわけで、
平たく言うと、明治以前の食生活に戻すだけで、食料自給率は大きく改善される ということになりますね。
このように事実関係を押さえていけば、変に危機感を煽られることもなく、解決策に近づけると思います。
- by ohmori at 10:11 in 06.現物高騰の舞台裏

コメント
よくわかりました、少しほっとしました。
イケダさま。コメントありがとうございます。
そうですね~、質素に生活するだけで70%近くは行きそうですね。食料自給率。
あとは、戦後一貫してきたアメリカ追従をやめることですね。
いつも勉強になるブログを有難うございます。肉を止めて魚中心の昔からの日本食に変えるといいわけですね.そういえば、ガソリン高騰のため、イカ釣り漁船が来月、二日間の漁を止めるスト決行と聞きました。ヘッジファンドやら何やらの欲張り集団のイナゴのような行動はひどいですね
「ファンです」さん、コメント&応援ありがとうございます。
最近、外国へ行く機会が多いのですが、日本食はやっぱりうまいですね。
うまいし、体にかかる負荷も小さいし、食料自給率UPにも繋がる日本食をやめる意味は、ちょっと見当たりませんね。
江戸時代、日本はほとんど自給自足経済を成り立たせていましたね。一次産業、製造加工業、金融機関、輸送機関、卸小売販売、薬などの行商、藩校や寺子屋など教育機関まですべての産業を自国内でまかなっていました。
いまから思えば、それはものすごく安心できる生活基盤なんだと思います。
近代化は日本人にとってプラスだったのかどうか、改めて問うてみることも必要ではないでしょうか?
finalcutさん。
コメントありがとうございます。
江戸時代以降、人口も爆発的に増えてます。だから自給自足が困難になったのか!?
↓↓↓
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1150.html
「近代化」の意味、人口増えた意味合いも含めて考えてみるとなんか見えてくるかもですね。