2008年08月13日
戦後日本の高度経済成長を検証する NO.4 ~無償援助の裏に隠れた穀物メジャーの存在!~
前回の続き「戦後日本の高度経済成長を検証する NO.3」の文中にある、アメリカからの無償援助や世界銀行からの融資の実態について調べていきたいと思います。
中でも今回は「アメリカからの無償援助」について調べて見ました。
まず、アメリカからの無償援助の代表例としては、大きく「ガリオア資金」と「エロア資金」を挙げることができます。援助総額は2つを通じて約18億ドル(現在価値で約12兆円とも言われる!)に上ったといわれます。
日本はこれらの基金を用いてアメリカから物資の無償提供を受け、日本国内で売却することによって得られた資金で、主に通貨安定、国鉄、電気通信、電力、海運、石炭などのインフラを中心とする経済復興用の低利融資の原資として使用しました。尚、資金の用途についてはアメリカの制約を受けるのが特徴です(見返り資金)。
以下、「ウィキペディア」からの引用です。
◆◇ガリオア資金◇◆第二次大戦後、アメリカ軍占領地の疾病や飢餓による社会不安を防止し、占領行政の円滑を図るためアメリカ政府がオーストラリア等の占領地、そして旧敵国の占領地である日本と西側ドイツに対して陸軍省の軍事予算から支出した援助資金である。例外として朝鮮にも割り当てている。
~中略~
対日援助額は、1946年度から1951年度までの累計で16億ドル弱であり、占領地域経済復興資金 (EROA, Economic Rehabilitation in Occupied Area) と合わせても18億ドル強にとどまる。
日本向けには脱脂粉乳、雑穀類を食料として送った。
ここで疑問が浮かびます
戦後当時の日本は外貨不足に非常に悩んでいました。
しかし、その状況下で食糧を主な援助品に選んだ理由は何!?
そう思って調べていくと、食糧援助を実施するに至る背景には、周到に練られた計画の存在がありました。
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昭和1940年代、アメリカでは小麦や大豆等の過剰生産、過剰在庫が深刻化していました。
この余剰農産物のはけ口として標的にされたのが日本だったのです
1946年~1949年まで日本が輸入した食糧の内、7割を小麦が占めていました。
1946年の学校給食再開と時期が重なりますが、小麦や脱脂粉乳はそのまま子供達の口に入り、食生活を抜本から変えていきます。
⇒ガリオア資金によって購入された余剰農産物が、日本国内で消費されることでそれまで存在しなかった小麦需要を作り出し、また見返り資金の一部をその宣伝のために用いるという構図です。
こうして、1951年にガリオア・エアロ資金が停止した後も、アメリカ国内で1954年に「余剰農産物処理法」が成立し、農産物輸出作戦に官民挙げて本格的に乗り出すことに至ります。
法案の内容は、
・アメリカ農産物をドルではなく、その国の通貨で購入でき、後払いでも構わない
・その国が受け入れた見返り資金の一部はアメリカと協議の上で経済復興に使える
・見返り資金の一部はアメリカ農産物の宣伝や市場開拓費として使用可能
・貧困国救済や緊急食糧援助を目的とする無償贈与も可能
という4点から構成され、日本の食糧支配を成功体験にして、50年近く経った今でも世界を相手とした食糧戦略の中核を為している。
法制定の10年後、マクガヴァン上院議員は次のように述べています。
『アメリカがスポンサーとなった学校給食プログラムによって日本の児童がアメリカのミルクとパンを好むようになったことにより、日本がアメリカ農産物の最大の顧客となった』
アメリカはガリオア資金による援助→余剰農産物処理法という流れの中で、日本を始めとして余剰農産物を受け入れる市場を拡大していきます。
市場拡大によって恩恵を受けるのは誰かというと?
ようやくここでアメリカを本体とする数々の穀物メジャーが浮かび上がってきます。
現在、穀物メジャーは買収や合併によってカーギルとADMの2強に絞られます。
以下、ウィキペディアからの引用です。
◆◇カーギル◇◆
カーギル (Cargill) とは、アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス市に本社を置く穀物メジャーの1つである。大手製塩会社でもある。
カーギル社の企業形態は、株式の全てをカーギル家とマクミラン家の関係者が所有する個人企業であり、非上場企業としては、世界最大の売上高を誇る。
ミネアポリスにある本社は、外観が古風な建物となっている。お城のような外観から通称は「シャトー」。内部は一大情報センターとなっており、高度の経営戦略が練られているという。
20世紀に資産が6000倍になる大成長をしている。その成長を支えたのは先進国の肉食化が大きな要因とされる。
アメリカの政策と穀物政策を担う国策企業とも言える。
日本のテレビにも、戦後、日本が魚から肉に食事を変化させて穀物消費(飼料用食物需要)を大きくさせようとしたことが取り上げられた。
また世界各地の情報を得るために独自の人工衛星を持つことで知られている。
カーギルの背後には金貸しの存在『ロックフェラー』があり、戦後日本の食糧支援も彼らの戦略の一環であったと考えることができます。
- by wabisawa at 22:59 in 02.日本の金貸したち


コメント
日本は餌付けされた、と言うことですね。
るいネットでも「アメリカの小麦戦略」として
紹介されています。 ↓ ↓ ↓
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=124643
ロックフェラー帝国は、20世紀の最大商品である「原油とガソリン」を押さえた。最大の基盤はサウジの原油だった。
そして、サウジの原油収入は、チェースマンハッタン銀行で管理されていた。
穀物ビジネスは、原油・ガソリンに比して、余り旨みのある産業領域ではなさそうです。
原油・ガソリンに比して、穀物の単価(重量当りの単価)は、10分の1位。その上に、寡占状態による高利益を生み出すことが難しい産業領域です。
かさばる割には利幅が小さい。
その穀物産業に、ロックフェラー帝国が関与してきたのでしょうか?
当時は不詳ですが、カーギルとロックフェラーを結ぶ線の一つは遺伝子組み換え作物(GMO)です。
カーギルはモンサントとタッグを組んでGMOを広めている企業ですが、そのモンサントはロックフェラーの財団・研究所からのバックアップをホームページでも公言しています。
また、記事と同時代の'40~'60年代に起きた有名な「緑の革命」もロックフェラー主導で、デヴィッド・ロックフェラー自身も自伝の中で触れていました。戦略の根っこは同じかも知れないですね。
通行人さん,s.tanakaさん
コメントありがとうございます。
s.tanakaさんのコメントによると、ロックフェラー自身も緑の革命について触れているようで興味深いですね。
また、「食料価格高騰はなぜおこるの?」シリーズで取り上げられているように、彼らが持つ価格支配力も見逃せません。
ぜひ一緒に調べていきましょう!
天仙さん
紹介ありがとうございます。
早速、トラックバックを貼らせてもらいました。
またコメントをお願いします(^^)