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2009年10月31日

「経済学って、本当に正しいの?」5 ~市場における歪んだ計算式~

いつもブログ記事を読んでいただいてありがとうございます。
経済学って、本当に正しいの?」シリーズの第5弾になります。
前回の第4弾では「何故これほど市場を絶対視するのか」に注目し
「不確実性の時代」とは人為的に仕組まれたものであるということがわかってきました。

今回のテーマの前に経済学の歴史(変遷)を少し復習してみます。
doreisen.gif
船に載せられて大西洋を渡る黒人奴隷
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アヘン戦争戦闘図
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【経済学概略史メモ】

略奪貿易

重商主義・重金主義

18C後半:古典派(アダムスミス)
重農的市場主義(土地+労働力)→ 労働価値説(マルクス)

19C後半:新古典派(リカード、ワルラス)→限界効用説

20C前半:ケインズ理論(有効需要の原理)→大きな政府=需要の創出

不確実性の時代(スタグフレーション)

21C:新市場主義


詳しい説明は次回に紹介いたします。

現在の経済学の大きな指標としてGDP(GNP)があります。
GDP、GNPの詳細については
GDP リンク
GNP リンク
で紹介しています 。

過去のるいネットの秀作投稿でそのことを指摘した投稿がありますので紹介します。

「市場における歪んだ計算式」 リンク

白人の土地に対する意識の象徴的な事例が本にありました。
1854年、アメリカ・インディアンの酋長シャトルがいったといわれる次の言葉です。
「白人がわれわれの生き方を理解できないのは周知のことである。
白人にとって、一つの土地は、他の土地と同じなような意味を持つ存在でしかない。
白人は夜忍び込んできて、土地から、自分の必要とするものを何でもとってしまう
余所者にすぎないからである。
白人にとっては大地は兄弟ではなく、敵である。一つの土地を征服しては、
また次の土地に向かっていく。
・・・・・白人は、自らの母親でも、大地でも、自らの兄弟でも、また空でも、
羊や宝石と同じように、売ったり、買ったり、台なしにしてしまったりできる
「もの」としか考えていない。
白人は、貪欲に、大地を食いつくし、あとは荒涼たる砂漠だけしか残らない」
(引用:社会的共通資本 宇沢弘文)
当然この背後には「自然界は人間の利益になるように使用すればよい」
という価値観がある。
だからそのような狂った視点から見ると、(市場において)歪んだ計算方式が生まれる。
例えば、国民総生産から人工資産の原価償却分は控除されるが、
自然環境の固定資産は同様の価値があるもとのして取り扱われないため、
混乱が生じ、破壊がいたるところで表れる。
この計算は世界銀行や国連のような世界機構が用いている
国民所得計算方式に深く根ざしているので、
このような計算方式では、結局天然資源資産の破壊と所得の創造が
区別はなされていない。
そういう意味では、自然を手段化したアダム・スミス等の経済学も
白人から生まれるのも当たり前かもしれない。

これまでの記事で経済学は市場拡大を目的とした学問であることがわかりました。
では市場拡大のための原動力はどのように変わってきたのでしょう?

市場拡大の方法は

大航海時代による略奪貿易

国家間の貿易重視主義と植民地政策

農業による自然資源の破壊と疎外労働

工業による資源、エネルギーの消費と人々の消費活動(快美欠乏)

国家による需要の無理な拡大と国債発行

金融工学による金融商品の氾濫と実体経済との剥離化

と変わってきています。

経済は上記のものを消費していかないと活動出来ません。
市場拡大を無理やりにでもし続けるためには、自然や人、国家が消費されつづけます。
市場拡大によって一番得する人々は金融資本家です。

国家が借金し国債を発行すれば、資本家に利子としてお金がどんどん流れて行きます。
市場拡大をし続ければ、自然や人(労働力)、国家は消費され減っていきます。
つまり今の自然や人が疲弊されし続ける現実社会になった原因は
金融資本家が搾取するために市場が無理やりに
拡大させていったためだと考えられます。
その行為を正当化するために経済学が利用されてきたと考えられます。

最近国債発行について報道されていましたが、このような根本的なことは報道されていません。
また「国家紙幣」にすれば国債発行やその利子を払う必要がないとも考えられます。
国家紙幣の本当の意味~新しい社会的活動(仕事)の創出 リンク
次回はその経済指標であるGDPについてもっと詳しく調べてみたいと思います。

コメント

白人の土地に対する意識は引用投稿で
「自然界は人間の利益になるように使用すればよい」と紹介されています。
「自然」に生かされている、と考えているアメリカ・インディアンや縄文人とは大きく違います。

この意識は「経済」に関らずもっと古い「農業」から現れていると思う。
自然と共に生きている、と言う意識があれば、度を越した生産はしないし、感謝を忘れない。
だから自然破壊までには至らない。

経済学に「自然から借りている」と言う意識があれば「負の価格」として計算式に盛り込まれ
るはずです。

  • mukai 2009年10月31日 22:51

確かに経済学者は沢山の大きなミスをしてきたと言えますね。

●アダムスミスのミス
これから工業化へ進んで行こうとしている社会潮流を前にして、「道徳的な人格を持った一般人は安全な農業に向かう」事を前提として論理を構成した。
道徳学者と言う彼の立場を加味したとしても、有り得ない方向を志向した、観念探索=理想論だった。

●ケインズのミス
豊かさが実現し始めて、物が売れない現実に対して、需要を創出しようとした。
不況の原因は、売れない製品を作ってしまうのが不況の原因としながら、生産調整ではなく、政府が支出を増やして無理矢理消費を生み出す事を考えていたのだ。
現実に生きている素人であれば、物が売れなくなったら物以外に売れる物はないのか?生産を減らす方法はないのか?と考えるのは当然であろう。
この観念探索が、現在の国家の赤字の入り口を作ったと言っても過言ではないでしょう。

パトロンである国際金融資本家達の、搾取や錬金術を擁護する学術分野であった事と同様に、現実から目を逸らした観念のミスリードは経済学の総括の中心であろう。

  • 垂心 2009年10月31日 23:09

GDPに関する気になるニュースがありました。

『中国統計また水増し? 地方のGDP11%膨張』
2009.10.29 (http://sankei.jp.msn.com/world/china/091029/chn0910291745004-n1.htm)

中国が発表した今年1~9月期の国内総生産(GDP)統計数字に、また“水増し疑惑”が指摘されている。29日付の中国紙、毎日経済新聞によると、31の直轄市や省・自治区の当局がそれぞれ発表した地域ごとの同期GDP額を合算すると、国家統計局が22日に発表した同期の全国統計を金額で11%以上も上回っていた。

 中国のGDP統計をめぐっては、今年1~6月期の発表でも地方の合算と全国統計で約10%のズレが生じて問題になったばかり。地方政府の幹部らが実績誇張のため統計を水増しした可能性がある。全国統計は地方統計がベースにあり、国家統計局の発表そのものも信頼性を問われそうだ。

 22日に1~9月期で前年同期比7・7%成長したとして国家統計局が発表した同期の全国のGDP額は21兆7817億元(約283兆円)だった。しかし同紙によると、31の地方当局の同期のGDP額合算は約24兆3千億元と、全国統計を約2兆5千億元も上回っていた。8月に指摘された1~6月期の約10%のズレよりも“矛盾”が広がった。

 1~6月期の発表が問題視されたことを受け、国家統計局は今月19日、湖北省武漢市に地方の経済統計担当者を集め、公表前の各地の1~9月期のデータを個別に指導していた。しかしそれでも統計膨張は続き、同期の成長率を内モンゴル自治区は16・9%、広西チワン族自治区は13・7%、湖南省は13・1%などと発表。GDPのみならず中国の統計数字全体の信憑(しんぴよう)性を疑う声も出ている。

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 中国では地方官僚が自分の成績を上げるため、数値を全国平均より高く水増しして報告することが常になっているようです。又、中央政府もGDP伸び率が下がると海外からの投資が逃げてしまうため目標値をノルマとして押し付け、達成出来なくても想定どおりの数値を発表せざるをえない。もはやどこまでが信用できるのか判らない状態になっています。

 中国全体の電力消費量から換算されたGNP伸び率は、政府発表の半分程度ではないかとの分析も出ています。 

  • kato 2009年11月04日 20:50

どこかの研究者が(プラズマがー、とおっしゃる方)、経済学は学問ですらない、と断言されていますね。
中国のGDPを正確に捉えるのは、果たしてどれだけ困難なので、皆さん消費電力について、GDPの代理指標とされていますね。
分析の仕方にもよりますが、3-4割引きが妥当ではないかと主流でしょうか?
ソビエトでも、計画経済にもとずき過大な報告をしていて、原子爆弾が何個かあるとかないとかありましたね(フォローによるとやっぱり過大報告により水増しだったはず)。計画より多く作ると、ボーナスが出るのでいきおい、水増しに走ったそうです。

  • インスタント山伏 2009年11月07日 12:37

世界各国のGDP推移データー(1980年~)がIMF(International Monetary Fund)http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2007/02/weodata/index.aspxから見られます。

これで見るとアメリカが、ダントツのトップでその伸び率も右肩上がり?

GDPを国力の指標として見るには、あまりに実感とかけ離れているように思います。

もはや、GDPはこころの貧しさの指標かも?しれませんね。

  • 緑一色 2009年11月07日 23:36

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